まえがき
ChatGPTの登場以来、AIは急激に普及し、多くの人が使用する身近な存在となった。
しかし、AIのことを正しく理解した上で使用している人はどのぐらいいるだろうか。
XでGrokと対話をしている人を見ると、AIを正しく理解していない人も多くいるように感じる。
私自身、AIがどのようにして人間のような振るまいをしているのか分からなかった。
そして、人間のように振るまうAIを見て少し怖いと思った。
AIを正しく使うためにもAIについて知ろうと思い、AI関係の検定試験を受けた。
2020年11月にG検定、2025年6月に生成AIパスポートを受験し、合格した。

この経験をもとに、AIについて体系的に学びたいと考えている方に向けてこの記事を書く。
生成AIパスポートとG検定、AI初心者はどっちがいい?
初心者は生成AIパスポートを受けよう
私がAIについて学ぼうとした当時、生成AIパスポートはまだ世に出ていなかった。
そのためG検定を勉強したのだが、これがもう本当に難しくて大変。
G検定は初心者には向かない!
と声を大にして言いたい。
それぐらい本当に意味が分からなくて大変だった。
初心者はまず生成AIパスポートから始めて、もっと知りたい!と思ったらG検定を受けるという流れが良いと思う。
生成AIパスポートについて
生成AIパスポートの詳細は公式ホームページを見ていただければ分かるので、省略する。
ここでは私の経験、感想などを主に書く。
生成AIパスポートの難易度は?独学でも合格できる?
生成AIパスポートは独学で合格できる
生成AIパスポートは初心者向けなので、独学でも十分合格できる。
私の場合、先にG検定を受験しており一定の知識はあった前提にはなるが、学習時間は10時間程度だった。
初心者向けの検定だとおすすめできる。
生成AIパスポートの学習内容
これも公式ホームページに詳細があるが、ざっくりとこんな感じのことを学ぶ。
- AIの歴史
- AIの仕組み
- ChatGPTの変遷
- AIに関する法律
- AIが得意・不得意とすること
AIにまつわる法律や権利、AIの得意・不得意を知ることは日常のAI使用でも大いに役立つ
万能なAIはまだ存在しない。
なんでも知っていそうなChatGPTも、実は計算が苦手
私と一緒!笑
(ChatGPTの進化は目覚ましいので、今はもしかしたら得意になっているかもしれない)
こういったことが学べる。
生成AIパスポートの学習方法
私は以下の2冊をそれぞれ1周して受験に臨んだ。
まずは公式テキストを読み、問題集を解く。
なんの変哲もない一般的な学習方法だ。
G検定について
G検定のGは「GENERAL」のGである。
字面を見ただけではなんの検定なのかまったく分からない。
検定の諸々についてはこれも公式ホームページを見ていただければ分かる。
G検定の難易度は?独学でも合格できる?
G検定は独学でも合格できるが、初心者にはかなり難しい
シグモイド関数に対してはXavierの初期値、ReLU関数に対してはHeの初期値がよいとされています。
ディープラーニングG検定公式テキスト
この一文を見て反射的に「あ、無理」と思った人はやめておいた方がいい。
このような文系人間には馴染みのない文書が延々と続く。
G検定の学習内容
生成AIパスポートの内容をもっと深掘りし、技術的要素も加えた内容となっている。
ここまでG検定は難しい!と言い続けてきたが、理解しやすいおもしろい章もある。
それがAIの歴史に関する章だ。
私がAIの存在を認識したのはChatGPTを知った時だった。
今まで映画や漫画で見ていた存在が急に現実世界に現れた
このように思った人は私だけではないと思う。
しかし、AIは突然現れたわけではない。
その歴史は意外と長い。
AIという言葉が登場したのは、なんと1956年である。
今から70年近くも前からAIは存在していたのだ!
なんだかロマンを感じてしまったのは私だけだろうか。
G検定の学習方法
これもテキストを読み、問題集を解くという伝統的な学習方法で臨んだ。
以下がその2冊である。
1周で理解できるはずもなく、テキストは苦手分野を繰り返し読み直し、問題集は2~3周した。
また、計算問題も出題される。
私のような計算が苦手な人には鬼門である。
数学を学びなおそうとヨビノリというYouTubeチャンネルを見たが、挫折。
数学だけはどう転んでもできない。
本番の計算問題は最初から諦めて解かないことにした。
総勉強時間は覚えていないが、半年ほどはかかったと思う。
AIのことは知りたい。でも勉強はしたくない!
最後に「AIのことは知りたい。でも勉強はしたくない!」という人のためにこの一冊捧げる。
『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』
ディープラーニング研究の第一人者である松尾豊さんの著書だ。
なんともタイトルからして興味をそそられる。
難しいことは書かれていない。
AIを知らない人でもスッと読める。
人工知能は人間を超えるか。
是非読んでみて確かめてほしい。

